• コラム

夏のスポーツウェア「汗臭 封じ込め」作戦

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こんにちは。ニオイナシというオモテナシ。
伊藤でSHU。

今週も梅雨模様の中、ところどころで太陽が顔を出すようですね。
東京は、基本的に30℃近くの日が続く模様。じめじめと蒸し暑い季節になりました。

お子さんのいらっしゃるご家庭では、部活動などされていると洗濯ものの量がどっと増える季節になりますね。また、大人の方でも趣味として屋内屋外を含めてスポーツをされている方もいらっしゃると思います。

冬でもスポーツをすればそれなりに汗をかくと思いますが、特に夏の汗を書いた衣類は温度と湿度とで最近が繁殖しやすいため、特別汗臭くなりやすい季節です。

汗臭くなった衣類・ウェアを毎日使用しているとなんとも言えない悪臭が取れなくなってしまうことも。

今週は、スポーツウェアと汗の臭いについて、徹底対策特集「汗臭 封じ込め」作戦です。

 

運動すると出てくるあの水(汗)はなんなのか?

そもそも、なぜ汗がでるのかというといろいろと役割があるのですが、第一の理由は体温の調整です。
汗が乾くときの気化熱で、体温を下げることが一番の役割ですね。
夏に打ち水をして涼をとるのと同じことです。

さて、汗がでる汗腺には、エクリン腺とアポクリン腺と2つの汗腺が知られています。

スポーツをすると、特に体温が上昇しますので体温調整のために汗が流れますが、この汗は皮膚表面に無数に存在するエクリン腺からでています。
エクリン腺からの汗は99%が水分で、さらさらしています。そのため(夏とか、スポーツ中とかでなければ)サラリとすぐに乾きやすいです。

アポクリン腺から出る汗は、脇の下や陰部の毛穴を通って出てくるアルカリ性のアンモニアなどを含む臭いを出す汗なのですが、アポクリン腺の話はまた別の機会に。

 

汗のニオイってどんなニオイ?

 

スポーツの際にエクリン腺から出てくる汗は、基本的に「無臭」です。
この汗は99%が水で、残りは塩分です。若干の塩分を含んでいるため汗は弱酸性となり、細菌の発生を抑制します。

本来は。

しかし、夏の暑さ(気温30℃以上)、70%以上の湿度、不快指数85以上のような中で運動をすれば、衣類、ウエアの中の中までびっしょりになります。するとウエアの中に残った汚れや、皮脂と養分として細菌が繁殖しニオイを放出します。これが、「汗臭い」ということになるわけです。

 

「汗臭封じ込め:その1」着替えを複数持っていく

 

部活動では、そういう余裕はないでしょうけれどレクリエーションとしてのスポーツでしたら、こまめに着替えをすることで、細菌が繁殖して汗臭がしない状態をキープすることが出来ます。

日中、外で行うスポーツでしたらそのまま日に当てて乾かしてしまうといいでしょう。
汗が乾いたといっても、皮脂腺からでた皮脂、汚れはついたまま。
帰りに濡れた衣類と一緒に入れておくと湿気が移り、細菌が繁殖することにもつながりますから、個別にビニール袋などに分けて持ち帰り、洗濯するとニオイが残りません。

 

「汗臭封じ込め:その2」汗をかかないように、あらかじめのデオドラント剤(制汗剤)

 

デオドラント剤は、汗を書きにくくしたり、細菌を繁殖させにくくするものです。ミョウバンやアルミニウムなどが主成分として使われていて、汗腺を引き締める作用があり、汗をかきにくくします。

ミョウバンは、「世界最古の制汗剤」ともいわれています。殺菌作用があり、汗に溶けた状態では酸性になるため細菌を繁殖させにくくします。

食品添加物としても、化粧品の成分としても使われている多くの人に安全な成分です。
アルミニウムも同じような効果を持ちますが、こちらは敏感肌の人には肌荒れを起こすケースも有るようなので、デオドラント剤を買う際には成分表示に気をつけましょう。

 

「汗臭封じ込め:その3」こまめに汗を拭く

 

汗をかかないようにするのとは逆のアプローチとして、「汗を書いたらすぐに拭く」という方法もあります。

この方法は、さすがに限界がありますし、顔などの皮ふの薄い部位では表皮を傷つけてしまう可能性もありますので、なるべくやさしいタオルで実施してください。

 

臭いの取れない衣類・ウェアの臭いを消すには?

 

部活動で使うユニフォームや、剣道着、柔道着、空手着などの厚手の道着は臭いがこびりついて洗っても洗っても臭いが取れないということがあります。

その原因は、繊維の奥の奥まで入りこんだ皮脂などの汚れとそこに住む細菌です。
洗濯と同時にいれる漂白剤では、繊維の奥底にいる汚れや大繁殖した細菌を退治するまでには届きにくいのが原因です。

余談ですが、お父さんの薄い素肌のすけて見えるような靴下がありますが、あれは薄いので以外と細菌が住みにくくていいかもしれません。

 

「汗臭封じ込め:その4」漂白剤はお湯で(説明をよく読んで)

 

本格的に脱臭(漂白)するならば、そのウェアの洗濯表示に書いてる温度が許すまでのお湯で漂白剤を溶かし、漬け置くのがベスト。

その後で、洗濯機に入れます。

漬け置き漂白をする際は、漂白剤の説明書をよく読んで、必要時間以上につけたりしないように気をつけてください。
色落ちや縮みの原因になります。

 

漂白剤は酸素系漂白剤&粉末の方が強い

 

漂白剤には、主に酸素系と塩素系があります。
塩素系は漂白力が強くて、染料まで漂白する作用があります。色柄ものの衣類を付けてはいけません。真っ白にするなら問題ないのですが、衣類の洗濯表示に「エンソサラシ」に×が付いているものは使用できません。

くっさいユニフォームの臭いを消すには、粉末の酸素系漂白剤を許される温度のお湯で溶かして、許されるだけの時間漬け置きしましょう。

※許されるお湯の温度:ユニフォームの洗濯表示に示される温度
※許されるつけおきの時間:漂白剤の説明書に記載されている時間

 

「汗臭封じ込め:その5」敏感肌の人は、過炭酸ナトリウム―純粋な漂白剤成分

 

酸素系漂白剤の主成分は過炭酸ナトリウムと言われるもので、これにメーカーにより幾つかの添加剤が含まれています。
敏感肌の場合、これらの添加物に反応してしまうこともありますので、主成分の過炭酸ナトリウムで漂白すると良いでしょう。

過炭酸ナトリウムはホームセンターやドラッグストアでかなりお安く販売されています(1kg500円前後)。

 

「汗臭封じ込め:その6」洗濯機がニオイの原因

最近は洗濯機の洗濯槽についた汚れを落とす洗剤のコマーシャルをよく見ます。
実は、ユニフォームに限りませんが、洗濯槽(の裏)にこびりついた石けんカス汚れが、洗濯ものに再付着している可能性もあります。

一度、洗濯槽の汚れを疑ってみたほうが良いでしょう。

洗濯槽用のクリーナーを使うのも良いですが、前節で紹介した「過炭酸ナトリウム」でも洗浄できます。
洗濯槽にめいいっぱいのお湯(50℃くらい)をいれます。洗濯量4.5Lのもので45-50リットルのお湯が必要です(これが大変……。お風呂に熱めのお湯をためて使うと良いでしょう)。50Lのお湯に500gほどの過炭酸ナトリウムを入れてかき混ぜ1-2時間おくと汚れが浮き上がってきます。

この汚れは、ネットできれいに取り除くことがポイントになります。このまま流してしまうと洗濯機内部に汚れが残り、洗った意味がなくなります。

その後、すすぎ・脱水を行い、もう一度水だけで洗濯・すすぎ・脱水を行います。
(より詳細を知りたい方は、「洗濯槽 洗浄」で検索してみてください。)

 

「汗臭封じ込め:その7」部活の帰りやジムの帰りに公共の乗り物を使う際には……キャッチシューPRO

 

部活動・スポーツの前後に公共の乗り物を使う場合にスポーツバッグのニオイが気になることもあるでしょう。

そんな時には、キャッチシューPROスリムがおすすめです。
厚さ2.5cmほどのコンパクトで強力な脱臭剤で、嫌な臭いを吸着してくれます。
これで、帰りの電車も安心ですね。

ただし、くれぐれも一緒に洗濯機の中に間違えて入れないように気をつけてください。
中身が溶け出て衣類を汚してしまったり、プラスチックのケースで衣類を傷める恐れがあります。

 

暮らしのニオイに引き算を。
また会いましょう、ありがとうございました。

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